取材

オンライン秘書で副業月収10万円!未経験でも稼げたそのマインドに注目

トラショウさんのアイキャッチ
Bobby Saitou

オンライン秘書が気になるけど、実際どんな業務をするのかよくわからない。初めての副業で、未経験を雇ってくれる人はいるだろうか⋯。そんな不安に、リアルな答えをくれる方に取材しました。

本業は病院勤務の理学療法士でありながら、副業として「オンライン秘書」に取り組み、すでに月平均8万〜10万円の収益を安定的に上げているトラショウさん。

24歳で、社会人3年目という若さながら、事務職の実務経験はゼロ。それでもなぜ、未経験から副業で結果を出せたのか。

今回はトラショウさんへのインタビューを通じて、オンライン秘書という仕事の実態、時間の捻出方法、そして「稼げる人」と「稼げない人」を分けるマインドの違いに迫ります。

本業の合間で副業を成功させるためのヒントが、ここに詰まっています。

トラショウさんのアイコン

トラショウさん

現在24歳の社会人3年目。本業は理学療法士として病院に勤務。事務職や営業職、経理といったいわゆるオフィスワークは未経験。

現在の作業環境はMacBook(M1チップ・2022年モデル)1台のみ。本業を続けながら副業に取り組み、さらに趣味の「推し活」も全力で楽しむことを大切にしている。

そもそもオンライン秘書はどんな仕事?

オンライン秘書とは、「オンライン上で完結する事務作業全般」を請け負う仕事です。トラショウさんによれば、業務の幅は驚くほど広いといいます。

代表的なものとしては、以下のような業務が挙げられます。

  • リサーチ業務
  • チャット・メール対応
  • 営業アシスタント
  • 資料作成・仕分け補助

さらに「ライター特化型」「デザイン特化型」「動画編集特化型」など、自分の得意分野を活かして専門性を打ち出すオンライン秘書もいるそうです。

トラショウさん自身が現在メインで請け負っているのは、リサーチ業務とチャット対応です。クライアントが運営するオンラインサロンや会社宛に届く問い合わせメールへの一次対応を行い、より詳細な回答が必要な内容だけをクライアントに引き継ぐ形でサポートしています。

「自分が一次対応をすることで、クライアント様は本来注力すべき業務に時間を使えるようになります」――それこそがオンライン秘書の価値だと、トラショウさんは話してくれました。

何でも屋に近い

オンライン秘書の仕事を一言で表すと「何でも屋に近い」とのこと。リサーチひとつとっても、その対象はクライアントによって大きく異なります。

例えば旅行のリサーチでは、移動時間、予算感、現地のおすすめスポットなど、細かな要素を一つひとつ調べ、計画しやすい形でデータをまとめる必要があります。一方で、梱包資材の調達や競合他社の動向調査といったビジネス寄りの依頼もあるそうです。

ほとんどの作業はウェブ上で完結しますが、確認が必要な内容については店舗へ直接電話するなど、アナログな対応も求められます。「自分が対応できる範囲であれば何でもやる」というスタンスこそ、優れたオンライン秘書なのだと取材して感じました。

ただし、すべてを一人で抱え込むわけではありません。トラショウさんはデザイン業務が苦手だと自認されています。そうした依頼が来た場合は、正直に「できない」と伝えるか、デザインが得意な別のオンライン秘書を自分で探して、紹介する形で対応しているそうです。

「無理に引き受けて中途半端な仕事をするより、適切な人につなぐ方がクライアントのためになる」――そんな割り切りも、信頼を得るために欠かせない姿勢と言えます。

オンライン秘書に向いている人、向いていない人

(オンライン秘書は、マルチタスクができる人が向いてそう)――筆者は取材するうちに、そんなイメージを持ちました。しかし、トラショウさんが挙げる必須スキルは少し意外なものでした。

向いている人の条件は、大きく3つあります。

  1. チャット上でのコミュニケーション能力
  2. タスク管理能力
  3. 最低限のITスキル

逆に向いていないのは、何度も同じやり取りを繰り返さないと話が伝わらない人、納期管理が甘い人、そしてケアレスミスが続いてしまう人だといいます。

クライアントは「自分の時間を空けたい」という想いがあってオンライン秘書を雇っています。にもかかわらず、確認の手間が増えたりミスのリカバリーが必要になったりすれば、本末転倒です。

「単発案件であれば多少のズレは許容されるかもしれませんが、継続させるとなると、よりクライアント様に寄り添ったり、精度が高いものを提出したりすることが大切です」とトラショウさんは語ってくれました。

継続契約を勝ち取るためには、相手の貴重な時間を大きく空けられる存在になれるかどうかが、最大の分かれ道なのです。

副業を始めたきっかけは推し活

トラショウさんが副業を始めた一番の理由は、ストレートに「金銭的な動機」だったそうです

本業の理学療法士は安定した職業ではあるものの、年収が大きく跳ね上がる仕事ではありません。将来の貯蓄や、自由に使えるお金を増やしたいという気持ちが、副業への第一歩を後押ししました。

そして、その「自由に使えるお金」の使途として大きな存在を占めているのが、ある音楽アーティストへの「推し活」です。お気に入りのアーティストのライブに遠征し、グッズを購入する。そんな趣味に思い切りお金を使うために、副業で収入の柱を増やそうと決意。

「もともと趣味にお金を使いすぎていた部分があったんです。でも副業を始めてからは、その分を副業の収益で充てられるようになりました」とトラショウさんは振り返ります。

本業の給料を生活費や貯蓄に充て、副業で稼いだ分を自分の好きなことに使う。この明確な役割分担が、家計を圧迫することなく趣味を全力で楽しむことを可能にしています。

事務未経験の個人でも副業月収10万円

事務職の実務経験ゼロからスタートしたトラショウさんが、現在では月平均8万〜10万円の収益を得ています。この事実は、多くの人にとって希望になるはずです。

報酬体系は主に「時給制」「固定報酬」「成果物単価」の3パターンがありますが、トラショウさんの収益の大半は時給制によるものです。時給は1,500円〜2,000円。在宅で、パソコン1台あれば取り組める仕事として考えると、決して低くない水準と言えるでしょう。

「1時間あたり3,000円までは一人でも上げられる可能性があると感じています」とトラショウさん。継続案件で信頼関係を積み重ね、付加価値を提供し続けることで、単価交渉の土台ができるそうです。

時給制は「自己申告制」。稼働時間はToggle Trackというアプリで記録し、月末に請求書とともにクライアントへ提出します。一見すると稼働時間を盛れるようにも見えますが、トラショウさんはむしろ「いかに少ない時間でより大きな価値を提供するか」を意識しているといいます。

事前に作業の見積もりを伝え、合意の上で稼働をスタートし、最終的にかかった時間を素直に請求する。この透明性のあるコミュニケーションこそ、長期的な信頼関係を築く秘訣です。

時間の捻出方法もシンプルです。本業がある日は朝と夜を合わせて4〜5時間、休日は最大8時間ほど稼働しています。

「TikTokやYouTubeをダラダラ見る時間」「テレビを漫然と見る時間」を意識的に削り、副業に振り分けたのです。本業の昼休憩1時間も活用しているというから、徹底ぶりが伺えます。

それでもキツくないのは、「サポートが好き」「人の事業の手伝いができることが楽しい」というトラショウさん自身の性格による部分が大きいそうです。また、月に何日かは全力で遊ぶ日も確保しており、メリハリのある生活が継続のカギとなっています。

クライアントの時間を空けることに注力することが大切

オンライン秘書として成果を出すうえで、トラショウさんが何度も口にしたキーワードがあります。それは「クライアントの時間を空ける」という考え方です。

ただ依頼された作業をこなすだけでは、それは単なる「作業者」に過ぎません。AIや検索ツールが進化した現代において、機械的な作業はますます価値を持たなくなっています。だからこそ、オンライン秘書には「プラスアルファの提案」が求められます。

「経理であれば経理の専門家がいますし、簡単に調べられるリサーチなら本人がやればいいんです。専門職には及ばないかもしれない中で、自分にしか出せない価値を提供することが難しさでもあり、面白さでもあります」とトラショウさんは語ります。

そのために重要なのが、クライアントごとの「温度感」を見極めるコミュニケーションです。提案を歓迎するクライアントもいれば、決められた範囲をきっちり対応してほしいクライアントもいます。相手が何を求めているのかを丁寧にヒアリングし、それに合わせて自分の動き方を変えていく――この柔軟性が、継続案件の獲得につながります。

また、AIの活用も「クライアントの時間を空ける」上で欠かせません。トラショウさん自身が「自分のオンライン秘書がAI」と表現するほど、AIは情報整理や下調べの強力なパートナーとなっています。一方で、店舗への電話確認、競合の生情報の収集、機密情報の取り扱いなど、AIでは対応できない領域は人間が担います。この使い分けこそ、オンライン秘書の付加価値の源泉となっているのです。

顧客獲得方法は主にLancersなどのクラウドソーシングサービスと、経営者と直接出会える場での営業です。トラショウさんはオンライン秘書会社には所属せず、個人として活動されています。理由は「日中の対応が必須」という条件が、本業のシフト勤務と合わなかったからだそうです。

代わりに、自分の稼働時間に合うクライアントを個別に探す道を選びました。応募文では「他の人と違う強み」を必ず伝えることを意識し、埋もれない応募者になることを心がけているといいます。

目標は本業と並ぶ副業月収と、感謝を集めること

最後に、トラショウさんに今後の目標をお伺いしました。返ってきたのは、数字とマインドの両面を持つバランスの取れた答えでした。

「数字面での目標は、月10万円の維持と、ゆくゆくは本業に匹敵する月収を副業で達成することです」しかし、現在の稼働時間内で本業並みの収入を実現するのは難しいというのが本人の正直な見立てです。

日中対応を求めるクライアントが多い市場の中で、副業時間だけで本業並みの報酬を得るには工夫が必要になります。それでも「少しずつ副業に充てる時間を増やしていけば、達成できる」と前向きに語ってくださいました。

「もう一つの目標は、クライアント様からの『ありがとう』をたくさん集めたいと思っています」と話してくれました。クライアントからの感謝の想いがあるからこそ、トラショウさんがオンライン秘書という仕事を心から楽しめている理由でもあります。

副業を始める前の人生満足度は「100点中50点未満」だったといいます。お金の心配が常に頭の片隅にあり、趣味にも全力で打ち込めない……そんな状態だったそうです。

それが現在は「80〜90点」ほどだそう。お金の不安が減り、推し活を全力で楽しめるようになり、本業にも副業にもメリハリを持って取り組める。この劇的な変化こそ、副業がもたらした最大の価値です。

「副業を始めたいと思っている過去の自分にアドバイスするとしたら、『業界で働いている人に直接話を聞きに行きなさい』と伝えたいです」とトラショウさん。

ネット上の情報だけでは見えない実態が、現役の経験者と話すことで一気にクリアになります。SNSで活動するオンライン秘書も多い今、その一歩のハードルは決して高くないと言えるでしょう。

未経験でも、本業を抱えていても、副業で月10万円を稼ぐことは十分に可能です。そのために必要なのは、特別なスキルや学歴ではなく、「クライアントの時間を空ける」という視点と、相手の価値観に寄り添うコミュニケーション力です。

そして何より、自分の人生を主体的にデザインしようとするマインドが大切となります。トラショウさんの歩みは、それを証明してくれています。

【取材を終えて】未経験から副業で結果を出すために必要なもの

トラショウさんへのインタビューを通して見えてきたのは、副業で成功するために必要なのは特別な才能ではなく、いくつかの「当たり前のこと」を着実に積み重ねる姿勢だということでした。

改めて、その要素を整理します。

第一に、「クライアントの時間を空ける」という発想です。これは単なる作業代行ではなく、相手の課題を理解し、相手の頭の中の負担を軽くする提案ができるかどうかという問いに直結します。

第二に、「チャット上での丁寧なコミュニケーション」です。テキストでのやり取りで信頼関係を築けるかどうかは、継続案件を獲得するうえで最大の分かれ道になります。

第三に、「タスク管理と納期遵守」です。シンプルですが、ここが甘い人は単発で終わってしまいます。継続発注を勝ち取るには、地味でも確実な仕事ぶりが評価されるのです。

第四に、「自分の強みを言語化し、応募文で伝える」ことです。クラウドソーシングでは多くの応募者の中から選ばれる必要があります。差別化のポイントを明確に打ち出せるかどうかがカギとなるでしょう。

第五に、「メリハリのある生活設計」です。副業はマラソンと言えます。短期で燃え尽きるのではなく、長く続けられるリズムを作ることが、結果として大きな成果につながります。

そして最後に、トラショウさんが過去の自分にアドバイスしたいと語った「経験者に直接話を聞く」ことです。情報収集はネットでもできますが、実態に則した知見は経験した人でなければわかりません。SNSやオンラインコミュニティを活用すれば、その第一歩は意外と簡単に踏み出せるはずです。

24歳、社会人3年目、医療職、事務未経験。これらの条件だけ並べると「事務系の副業で稼ぐのは難しいのでは」と感じる方もいるかもしれません。しかしトラショウさんは、その先入観を軽やかに乗り越え、月収10万円という目に見える成果を手にされています。

副業に挑戦したいと考えているあなたに、トラショウさんの歩みが一つの希望となれば幸いです。完璧な準備よりも、まず一歩。

その小さな行動が、半年後、一年後の人生を大きく変える可能性を秘めています。副業はお金だけでなく、人生そのものの満足度を引き上げる力を持っているのですから。

副業のノウハウが満載!!
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ボビー斉藤
ボビー斉藤
Webライター・ブロガー
ライター歴12年の1985年生まれ。2024年にWebライターとして独立し、取材やIT系メディアのコンテンツを中心に執筆している。
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